YUMEKO-Happy diary

ゆめこ日記へようこそ♬ 記憶や妄想や空想が暴走。時には現実、時には夢、勝手な思いつきで、日々、自由に綴っていくつもり。

馬の出産

ある日、ゆめこは、暇だったので獣医のおじちゃん家へ遊びに行くことにした。
ゆめこの家から、徒歩5分位。
とても近いので、ゆめこはしょっちゅうおじちゃん家に遊びに行っていた。
獣医のおじちゃんは、家 兼 診療所に住んでいた。
おじちゃんのところへ行くと、色々な動物に会えるから、
ゆめこのお楽しみの一つだった。
 
診療所の扉を開けて、「おじちゃん、ゆめこが来たよ」と叫ぶが、
おじちゃんの返事がないから、裏庭かな?と思った。
裏庭には、いつも、様々な動物が入院していた。
 
「いいぞ! 頑張れ! もう少しだ!」
おじちゃんのえらく気合いが入った大声が聞こえた。
なにごとかと思って見ると、
おじちゃんが、腕まで隠れる長いビニール手袋をつけて、
その両手を馬のお尻に突っ込んでいた。
「おじちゃん、何してるの?」
「あぁ、ゆめこちゃん、今、馬の赤ちゃんが産まれるんだよ」
ゆめこは、馬の赤ちゃんは、お尻から産まれることを初めて知ったのでとても驚いた。
お尻は、うんちや赤ちゃんや色々なものが出てくる大切な場所なんだと思った。
  
おじちゃんは、ビニールエプロンをして、
顔にも、透明なビニールエプロンらしきものをはりつけて、
そこには、馬の血とか茶色い汁みたいなものがいっぱいついていたし、
それはちょっと臭かったけれど、
嫌がらずに、果敢に子馬が産まれる手助けをしていたので
やはり、おじちゃんは立派な大人だと思った。
 
大量の血と水みたいなものと一緒に、子馬がつるんと出て来た。
子馬が産まれた!
産まれたての赤ちゃんなのに、結構大きかったからびっくりした。
「良く頑張ったな!」
おじちゃんは、母になった馬をナデナデした。
産まれた子馬は、一生懸命に立ち上がろうとした。
「おじちゃん、子馬が立ち上がろうとしているよ」
「馬は、産まれた直後に立ち上がろうと頑張るんだよ」
 
30分位?経過して、子馬は、立ち上がった。
産まれて30分後に立ち上がるなんて、
この馬はなんと立派な子馬なんだ!
将来有望だと確信した。
 春うらら、子馬すくすく 北海道・日高の牧場 - サッと見ニュース ...
 
帰宅後、母に尋ねた。
「ねえねえ、お母さん、ゆめこは産まれた直後に立ち上がった?」
「立ち上がる訳ないでしょ!」
やはり、母は最強だった。