YUMEKO-Happy diary

ゆめこ日記へようこそ♬ 記憶や妄想や空想が暴走。時には現実、時には夢、勝手な思いつきで、日々、自由に綴っていくつもり。

玄関にヘビが出た

ゆめこのお父さんは、時計屋さんだったから、
家の玄関は時計屋さんの店舗とつながっていて、
それはそれは広かった。
家からお店に降りる玄関の床には、木の板が5枚位張ってあった。
木の板には、所々まるい穴が開いていた。
 
ある日、ゆめこは、この穴をじっと見つめていたら
ヘビがひょっこり顔を出した。
ちょうどその前日に、
父に頼んでやっと買ってもらった動物図鑑を楽しく何度も読んでいたから、
ゆめこは、「青大将だ!」と気付いた。
ナデナデしたら、冷たかった。
アオダイショウ - は虫類 - 動物 - Y!きっず図鑑
 
早速、父に、
「ねえねえお父さん、ヘビが出たよ!」と報告したが、
「それは、ミミズって言うんだよ!」
「違う、本当にヘビだよ、青大将だよ!」
「それは、ミミズって言うんだって!」
・・・父に話しても埒が明かないと思い、
 
最強の母に、
「ねえねえお母さん、ヘビが出たよ!」
「それは、ミミズって言うんだよ!」
「違う、本当にヘビだよ、青大将だよ!」
「それは、ミミズって言うんだよ!」
 
・・・これでは埒が明かないので、
再度、父にチャレンジしてみた。
「ねえねえお父さん、ヘビだってば!」
「だから、それはミミズって言うんだよ!」
「違う、ミミズじゃないよ! ちょっと見るだけ見て、本当にヘビだから!」
 
父はやっと重い腰を上げて見に来た。
そのとたん、
「お母さん、大変だ! ヘビだ! 布袋持ってきて!」
 
ほらっ! だから言ったでしょ! ヘビだって! 何度も言ったでしょ!
慌てている父を見て、ゆめこはちょっと優越感に浸った。
 
ヘビは、父により石炭用の火ばさみで体をがっちりと掴まれて、
母が持って来た布袋に入れられた。
その後、父とゆめこは、布袋を川に持って行き、ヘビを川に放してあげた。
青大将、元気でね!